■あらすじ
――あの日、俺は天使を見た。
天使(セラフィーン)のような彼女達と恋人になれたら、きっと天国(パライソ)のような毎日が待っている!
もっとも彼、斉須 柾鷹(さいす まさたか)は、天国など自分には縁がないと思い込んでいた。
だが天使の1人から、完全にロックオンされてしまう。
確かに美鳩 夏乃(みはと かの)とは幼馴染だが、学園一の超お嬢様!
そんなに毎日、大好きビーム照射されても、はるかに遠い高嶺の花だ。
その友人、朱鷺坂 七緒(ときさか ななお)はモデル並の黒髪美人で、ツンツン天使と呼ばれるほどに素っ気ない。
アーデルハイト・フォン・ベルクシュトラーセは、リアルお姫様!
独唱は天使の歌声と賞賛されるほどだが、いつも気だるげで世話が焼ける。
椿姫 こはね(つばき こはね)は、敬虔なクリスチャン。
天使と呼ぶにふさわしい性格美人で、柾鷹は頭があがらない。
……ん?
気付けば、全員と関わりを持ってないか?
だがそれも宿命だったのかのかもしれない。彼にはささやかな秘密があったのだ。
目をこらせば、天使の翼が見える。
その心が善なるときは天使が、悪なるときは悪魔の羽根が見えてしまう。
それは幼き日――
初めて天使を見たときから、始まっていた。