冬の寒空の下、酒に酔って夜の街を歩く貴方。
深酒が祟り、家に辿り着く前に小料理屋裏手のゴミ捨て場で転倒して、そのまま眠りこけてしまう。
「あの、そこで寝られると、とても困るんですけど…」
やがて耳に届く透き通った声。
夢か現か判然としないまま、意識はより深く沈んでいく。
しばらくすると、体がふわりと浮く感覚を覚えた。
どうやら誰かに担がれ、運ばれているらしい。
一瞬、不思議な香りが鼻孔をくすぐり、体が熱くなったような気がしたが、多分酔っているせいだろう。
そのまま硬い床に寝かされ、意識が途切れる直前、嗜虐的で艶めかしい声音が鼓膜を震わせる。
「そなたが悪いのですよ?んふっ…いただきます」