私は長いことふさぎ込んで引きこもっていた。
そのせいで両親が心配し3つ下の弟を私のアパートに寄越した。
私がこうなったのは交際相手に『振られた』から。端的に言えばそういうことになる…。
だが本当のところ互いが好きで付き合っていたはずなのに
振られても相手のことが好きだったかわからない。
2年も付き合っていたのに何の感情も湧かない。
どうやら自分は誰のことも愛することもできなければ、愛されることがないようだ。
それなのに…
人の温もりに触れられないことが辛い。
そんなときに弟が訪ねてきてしまった。
(…もしかしたらわたしは 実の弟のでもいいのだろうか?)
泥沼に足を踏み入れていく予感はしつつも、業の深さを知りたいという欲求は止められなかった。
これは姉弟の枠を超えた純愛と背徳な物語。