手垢まみれの花でよければ ―援交少女に恋をした―

「本番は2万。口と手だけなら1万」

1生に1度のつもりだったから、2万を払った。
だから青年は、彼女、田中サナと一晩をともにできた。

ビルの屋上から、いま正に飛び降りようとしていた彼女を呼び止めたのは、
そんな情事の一夜のあとのことだった。

「おかげで死に損なった。責任を取れ。あと1週間生きる。その間、私を楽しませろ」

かくして、青年は、彼女が今度こそ死ぬまでの1週間。
彼女の命と、その短い余生を預かることとなった。
彼女が清々しく死ねるかは、彼の手にかかっている。

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