母親から棄てられ、父親には再婚相手との天秤にかけられて見棄てられた少女・トルテ。
自分の居場所がなくなった家を出て、
ひとりで生きていける能力を身に着けようと魔法の鍛錬を積んでいるものの、
未熟で小さな技量とカラダではどうにもならない悔しさに葛藤する日々。
そんなトルテに誰も見向きもしてくれず、
大雨の中で孤独と絶望にひとりで震えていた際に
手を差し伸べてくれた冒険者の青年と行動を共にすることに。
彼の前向きな性格と底抜けの優しさに呆れながらも惹かれていくトルテ。
閉ざしていた自分のココロが開いていくのを感じながらも、
徐々にふくらんでくるいずれ訪れるであろう別れへの不安。
もう…ひとりになりたくない…。
だけど…いまの未熟なわたしではきっと彼を繋ぎ留められない……。
そんな思いを胸に秘めながら、
道に迷った末にたどりついた廃屋でトルテが取った行動は……。