性春モラトリアム ~退廃的盛夏編~

僕と伊織ちゃんの関係は複雑だ。
ただの先輩後輩というには、互いの性根を知りすぎている。
恋人同士というにはあまりに薄暗すぎる。
共依存関係。それに近い。
夏休みに入って、僕ら二人は田舎にやってきた。
今は誰も住んでいない、伊織ちゃんの祖父母の家。

「やっと二人きりになれた」

待ちわびたかのように彼女は言った。
僕らの歪んだ性欲をとがめる者は誰もいない。
モラトリアムが、また始まる――

※本作は「性春モラトリアム ~辛辣後輩JKとわからせ愛せっくす~」の続編です。
 退廃的盛夏編からでも問題なくお聞きいただくことができますが、前作からお聞きいただくことでより深く伊織との関係に没入できます。

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