

僕には、大好きな人が2人いる。
1人は、カノジョだ。
もう何年も付き合っていて、このまま結婚するんだろうと思ってる。
優しくて、かわいくて、僕にはもったいないくらいの人
──そして、もう1人。
これは憧れに近いけど、AV女優の『栞』さんだ。
大きな胸。綺麗な顔。柔らかい声…
彼女がでている作品を漁っては、何度も抜いた
一度でいいから、抱いてみたい。触れてみたい。
中に入れて、そのまま注ぎ込みたい。
でもそんなことできるわけがない。
できるわけがなかった。
昨日までは
ネットの片隅に、信じられない情報が載っていた。
栞さんは、夜の店でも働いているらしい。
いわゆる高級風俗──お金さえ払えば、”会える”らしかった。
触れる。揉める。抱ける。
お金を積めば本番も、きっと…
気づけば心臓がバクバクしていた。
でもこの店の利用には、厳しすぎる“条件”があった。
『3年以上付き合っている彼女・妻がいること』
そう、この店は──
「浮気の背徳感を、最高の快楽に変える」ことを目的とした、背徳特化型風俗店だった。
