僕の知っている先輩は、こんな人じゃないはずなのに……。
一年前、卒業式にて。
大好きだった先輩に直接思いを伝えられなかった。
その代わりに、必ず同じ大学へ進学すると誓った卒業式。
一年後、後を追いかけるように進学した大学で一足先に進学した憧れの先輩である雪野栞と再会する。
一年越しに再会した、寡黙で上品でそれでいてとても美人な先輩は、大学生になりこの一年間で更に大人びていて顔を合わせるだけでもドキドキしてしまう。
だけど、その胸の高鳴りは、それだけが原因ではなくって……。
そんな僕の曇った顔を覗き込んだ先輩は、あっさりとその異変に勘付き、問いかけてくる。
「高校生の時から変わらずに…まだ…寝取られ系のエッチな本がお好き…なんですか…?」
雪野先輩は高校時代に僕が一度話をした、寝取られモノが好きだという話を覚えており……。
妖しい笑みを浮かべた雪野先輩は続けて口を開き、学部内で出回っている「毎晩のように違う男とヤリまくっている」という噂についてと、この一年間の大学生活であった様々な性体験を大学生活の先輩として、詳細に教えてくれることになるのだった……。