真奈episode2〜弱みを握られて顔に唾をかけられた日を僕は忘れることができない〜

『真奈』
僕の好きな女の子。
小柄で背が低くて小動物のような雰囲気がある。



放課後ー

僕は忘れ物を取りに教室へ向かった。
誰もいないと思っていた教室に、彼女はいた。
騒つく胸の鼓動を必死に隠しながら、僕は彼女に話しかけた。

どうやら彼女は、クラスメイトの作品を教室の壁に貼り付けるように、先生に頼まれていたらしく、その作業の最中だった。
彼女は僕を少し揶揄(からか)った後、作業を再開した。僕も忘れ物を取りに自分の席へ向かった。

(手伝った方がいいのかな…?)
そんな心配も束の間、彼女は僕の作品を無意識に踏みつけてしまった。
仮にも一生懸命書いた作品を踏むなんて酷すぎる…
この時僕の中に、2つの感情が生まれた。

嫌なことをされたから、仕返しをしたい気持ちー
消しゴムを踏まれた時と同様、ドキドキする謎の気持ちー

仕返しをしたい気持ちが前に出た僕は、彼女のローファーを踏みつけてやろうかと思った。
(流石にまずいか…?)
無防備に置かれたローファーを見つめていると、一つの疑問が生まれた。
こんなに可愛い子でも、靴は臭いんだろうかー?

踏むよりマシだと思った僕は、彼女のローファーを嗅いでみた。
不思議だ、何も臭わない。
でも微かに…
「何してるの?」

見上げると彼女は、ゴミを見るような目で僕を見下していたー



*冴えない主人公と、少し変わった女の子の物語です。自分の作品を踏まれて謝って欲しいくらいなのに、逆に弱みを握られて屈辱を受けていくという、フェチ色が強い作品となっています。
*全63ページ

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