俺は、漫画家だ。
本業の一般漫画に納得がいかず別名義で描いたエロ漫画をネットにバラ撒いて
自分の才能を爆散させている2流の漫画家だ。
俺は今、職場の作業机ではなく
場違いなリゾート地に来ている。
そして、自分の描いたキャラクターではなく、
3次元の(巨乳)姉妹と向き合っている……。
離島コスプレリゾート──通称「コスタリア」
島全体がまるまる撮影スタジオのコスプレイヤーさんにとっての夢の島。
「先生、わたし漫画と同じことがしてみたい」
顔を真っ赤に染めた巨乳姉妹の口から飛び出した信じがたい甘い提案に
思わず二度聴きする。
「先生の描いたキャラクターになって、
漫画と同じコトを、してみたいんです! ダメ……ですか?」
──本気で言ってるのか? 大丈夫か?
俺のエロ漫画は、モラルの欠片もない性欲全開シチュエーションと
ポロりチラりは当たり前、むっちりミチミチコスチュームのオンパレードなんだぞ?
そのむッちむちでむッれむれのワガママBODYで
俺の脳内ドスケベWORLDをこの島で具現化しようというのか?
お互いの性欲と愛情をたっぷりと粘膜に塗り込んだ
絶対 で き ち ゃ う あぶなくて気持ちいい
「ロールプレイ」をしようと言うのか?!
困惑する俺の頭とは裏腹に俺のムスコは見たことが無いくらい
「うん! やろう!」と元気よく返事していた。
母ちゃんごめん。お客さんごめん。
この夢の島で、俺は大事に育てた童貞魂を捨ててしまうかもしれない──