――目を覚ますと、見慣れない部屋のベッドに寝かされていた…。
ホワイトとブラックを基調にした、無駄なものがほとんどないシックな部屋…。
カラダが思うようにうごかない…薬か何かを飲まされたのかもしれない…
甘やかないい匂いが、なんとなく女性の部屋の連想させた。
ドキドキしてくる…。
ぎぃ、といきなりドアが開き、部屋の主が姿を現した…。
「…ふむ…まだぐっすりと眠っているようだな…」
…な、なんで…涼子さんが…⁉
「…しかし、後輩を拉致監禁とは、我ながら大胆なことをしてしまったものだな…」
会社でひそかに憧れていた涼子さんが、見慣れたスーツ姿で近づいてくる…。
「…あぁ…なんて可愛い寝顔なんだ…うぅ…もう我慢できん…あと3分経ったら声をかけてみよう…」
オトナの女性のいい匂いが鼻をくすぐり、アタマがとろけていく…
「…今夜は、私にとっても、君にとっても、特別な夜になりそうだ…ふふ…」
薄目の隙間から見える、少し頬を赤らめた涼子さんの顔は…
いつも会社で見るそのままに、神秘的なほどに美しかった―――