~某月某日、さる名家のメイドの業務日誌より抜粋~
本日もたいへん気持ちのよい朝でした。
わたくし、アンジェがノックをして入ると、おぼっちゃまのかわいらしい寝息が迎えてくださいます。
若々しく赤く染まった頬を眺めておりますと、その、不躾なのですが見ているだけでは満足できず、わたくしはついついおぼっちゃまをつついてしまいました。
ぷにぷにと柔らかな感触が伝わり、そのうちに寝息が弱まると、ふにゃあ、と愛らしいお声とともにおぼっちゃまが目をお覚ましになり、それから決まって搾りたてのミルクを欲されます。
わたくしが一杯注いでさしあげますと、一息に飲み干しておしまいになるものですから、わたくしはおぼっちゃまのお腹がたぷたぷになってしまうのでは、といつも心配しているのです……