ぼんやりした明かりの灯る和室に、いつの間にか横になっていたあなた……。
その上から見下ろす裸の女性……。
「あら、また来てしまったのね? 私は千景(ちかげ)
アナタがここに来るのは、そう……何度目だったかしら?
まあ、覚えていないでしょうけど……」
身動きのできないあなたの耳元に、二人目の千景が現れ……あなたに囁く。
「夢の中じゃないよ? 現実でもないけどね。
ここはいわば、私とアナタだけの空間……」
反対側の耳に、三人目の千景が語りかける。
あなたはもう、淫魔に魅入られてしまっていた……。
「わからなくてもいいの……。
いつも通り、私が導いてあげる……。
この場所に来た理由は、アナタの肉体が被虐的な快楽を望んでいるから……。
アナタは望みを叶えると同時に、アナタ自身がそれを叶えるための贄となる……。
つまり、アナタの身体が私にもてあそばれるためのモノになるということ……。
ただ……それだけ……」
耳元にいる二人の千景が、あなたの両耳を舌でねっとりと愛撫をし始める……。
「大丈夫……そこにいる私は、どれも等しく私だから……。
アナタは贄……。
贄が何かを考える必要なんてないの……。
ただ、私に可愛がられて……。
ただ、私にいじめられて……。
私の快楽を受け入れる……。
私を受け入れる……。
それだけ……うふふっ……」