ドクドクドク……ッ。
真っ赤に燃えたぎる欲望が全身を駆け巡った。
ドクドクドク……ッ。
真っ黒で、薄汚い情熱が迸る。
真っ白で穢を知らないその花を。
真っ白で可憐で、触れる事さえ許されない君を。
染めたい、染めたい、染めたい。
僕の色に、僕のモノに、僕の愛に。
主人公の成瀬イツキはまだ知らなかった。
それが、平穏で穏やかな日常の自分の中に潜む……。
本当の姿だった事を。
椎名ユリと恋人として過ごす日常。
その影でとある事をきっかけに
平山ミクと四條カナと関係を持つ事と
なってしまう。
背徳的で、破滅的で、異様な関係。
カサブランカの蕾はまだ開かない。