この平和な日本でごく平凡に過ごしていた少年・獅堂相馬。
しかし、小さな島国で育った少年は、
1日にして世界を代表する重大な役目を担うことになった。
その役目とは、ある日突然人間界とつながってしまった異世界――サンサルネと交流し、そこで発達していた魔法文化を取り入れるための人質役。
友達もいない、テレビゲームもない世界に絶望しかけた相馬だが、
むしろその世界こそ誰もが夢見るファンタジー世界だった。
戸惑う相馬を優しく世話をする巨乳なハイエルフのお姉さん、
ミステリアスな美貌で人々をトリコにする吸血鬼、
天使のような美少女から小悪魔タイプの女の子、
さらにはネコ耳イヌ耳ケモノ耳までなんでもござれ。
そして交流が進んで10年、元いた人間界に戻ってきた相馬を待っていたのは、
人間と異世界人とが手を取り合ってできた空中都市――アルティールだった。
交流の基点とするため新たに設立された魔法学校に入学した相馬。
どちらの文化にも触れていることで周囲から頼られ、
憧れられ、慕われて、ごく平凡だった少年は、戻ってきた人間界で
特別な存在としての新たなスタートを切る。