乙女が紡ぐ恋のキャンバス

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主人公・瑞木 信は、いつものように、頼まれたテレビ番組を録画しようとしていた。
しかし、電源をオンにした瞬間、凍りつく。なぜなら……

――『女装した自分』が映っていたからだ。

よく見ると、それは自分そっくりの等身大フィギュア。
しかも、なぜかオークションに出品されており、入札が開始されようとしている。

諸悪の根源は、悲しくも実の姉・杷虎(はとら)だった。超有名なアーティストでもある杷虎は、画面を指さして凄惨に笑う。
危機感を覚えた信は、逃げるように家を飛び出してしまう――杷虎に無理強いされていた女装のままで。

途方に暮れている信の前に、一人の少女が現れる。
行く宛てがなく困っているのだと告げると、親切にも、住み込みの仕事を紹介してくれるという。しかし――

「はい、これ制服。入学手続き、済ませておいたから」
「えっ、入学? 仕事は……」
「奨学生として、女子寮でメイドをやってもらうけど、いいわよね?」
「!?」
良いはずはないが、今さら素性を打ち明ければ、ヘンタイとして通報されかねない。
その場しのぎに、深山 瑞希と名乗ってしまう。

鳳后藝術(おうこうげいじゅつ)学園――名だたる芸術家・および画商の育成に特化した、お嬢様の通う女学園。
一人の女の子に、女装で出会ってしまったがために、瑞木 信――いや、深山 瑞希の女学生としての苦行が約束された。
この先、一体どうなってしまうのか……!?

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