はるかな昔、この世界は優れた技術を持った文明が繁栄していた。
その古代文明は行き過ぎた発展の果てに自らの世界を破壊してしまった。
それが『災厄』――そのせいで世界は一度滅びかけたが、
‘黎明の一族’が作った塔『ヴェルヴァレム』により、
長い時間をかけて徐々に立ち直りつつある。
しかし塔の周囲以外は動植物が生きるには、まだまだ厳しい環境が広がっている。
……新たな問題が発生した。
‘塔’の庇護下で安定した環境を得た人々は‘増えすぎてしまった’。
『人口の増加』がもたらした循環機能の低下によりバランスが大きく崩れ始めた。
この問題を解決するには、浅薄的な考えでは問題を先延ばしにするだけ。
当時の政治のトップたちは悩んだ。
そして……、狂気のシステムを作り出し、
見事なまでに成功した。
『不安定』だった塔の循環機能も安定しはじめる。
それから数百年――。
『魔物』に対抗するため、戦士たちを作り出すメルクリティ学園を設立した。
戦士たちは強くなった。塔から這い出る魔物に十分対抗できるほどに。
強くなればなるほどに人口は増加。そして不安定になる『ヴェルヴァレム』。
確実に近づいている崩壊へのカウントダウン。
そんな世界に突然、クロエが授業の課題で発動した召還術で、誤って召還された‘立花祐樹’。
一癖も二癖もあるヒロインたちと共に課題をクリアし冒険者となれるか!?
そして、生き残るのは‘塔’が創造する『魔物』か?『人類』か?『共存』か?